2009/10/08

素人がデザインする際に注意すべき7つのポイント

パソコンで気軽に簡単にデザインできるようになった今、チラシやポスター、パンフレット、プリントなどは自分で作るという人は少なくないと思います。

自分たちで作れば基本的にタダなので経費節約のために自分らで作るというのは大いに結構だと思います。いちいち全部プロに頼んでいたらいくらお金があっても足りないでしょうから。

しかし、そうやって作られたデザインのほとんどは、控えめに言って「クソダサい」です。
万人に美的センスがあるわけでも、デザイン知識やスキルがあるわけでもないのでこれもまたしょうがないことなのかも知れません。
でもそういうダサいデザインでさえ、少しの知識を適用するだけでだいぶマシにはなるのです。

以下の7つのポイントをしっかり理解しておけば少なくともダサくは見えなくなるでしょう。

  1. デザインを甘く見てはいけない
  2. 伝えたいことをはっきりさせる
  3. 「解像度」を理解せずに画像を貼るな
  4. 使うフォントはよく考えろ
  5. 無駄な装飾は逆効果
  6. 色の組み合わせはよく考えろ
  7. 余白は無駄ではない

1. デザインを甘く見てはいけない
デザインがダサいと、それによって宣伝されているもの自体がとても「ダサく」思われます。それに、良いデザインは見てくれの良さだけではなく、読みやすさも与えるのです。逆にダサいデザインは見た目がかっこ悪いばかりか、読みにくさまで助長してしまい見る者(読む者)に不快感を与えてしまうのです。

あと、良いデザインは見る者に対して信頼感まで与えます
そこらのおっちゃんにOfficeのWordか何かで作らせたカタログを採用する通販会社は、よっぽどのセールスポイントが無い限りすぐに潰れてしまうでしょう。

伝えたいことをきちんと伝えたいならそこらの素人にボランティアで作らせるよりも、腕の良いデザインのプロに頼んだ方が効果的なのです。

2. 伝えたいことをはっきりさせる
「デザイン」というと見てくれだけを考える人が多いと思いますが、違います。
結局、大事なのは中身です。

特に文章はきちんと推敲しましょう。
ここで大事なことは「何を伝えたいか」をはっきりとさせることです。
できるだけ簡潔で分かり易くはっきりと伝わるようにする必要があります。
しっかりとブレストをし、内容を明確にしましょう。

最悪なのはダラダラと曖昧な文章が続くことです。
あと、むやみやたらに強調文句をつけすぎると逆効果です。何にでも強意語を付けると安っぽくなってしまいます(それを狙ってるなら別ですが笑)。

3. 「解像度」を理解せずに画像を貼るな

素人っぽいチラシなどでは、ひどくギザギザの画像を使ってる人が多くいます。
パソコン画面上でも小さい画像を引き延ばしたものだから、印刷するともの凄い惨状になっている、というわけです。
解像度を全く理解していない証拠です。恥ずかしいのでやめましょう。


そういうことなので、まずは解像度について理解しましょう。→Wikipedia:解像度
先ほどのように、パソコンの画面上で見た画像と実際に印刷出力した画像とで全然違う風な惨状になってしまった、という経験がある方も少なくないことでしょう。
一般に、印刷物として出力する際は350dpi以上の解像度を持たせないといけません。
一方、パソコン画面の解像度は普通72dpiですから、画面で見たままを印刷出力後のイメージとして持つのは危険なのです。

4. 使うフォントはよく考えろ
何故か「創英角ポップ体」を使いたがる人が多いですね。

恐らくこのフォントを愛用している人の大多数は「目立たせたいから」「柔らかく明るいイメージだから」など各自それなりの目的を持って使用しているのでしょう。

僕も、このフォントが悪いとは言いません。うまく使えれば、の話ですが。
それに、何でもかんでも(フォーマルなものまで)「創英角ポップ体」で済まされると、見る者は激しく気分を害されます。
なのでこのフォントの多用は避けるべきです。むしろ「使わない」と心に決めましょう。
このフォントの活用は素人には難しいのです。
ロン毛はイケメンにしか似合わないのと似たような感じです。笑

基本的にフォーマルな時は「明朝体」、別にフォーマルではないとき、又はクールなイメージを持たせたい時などは「ゴシック体」を使うようにしましょう。

5. 無駄な装飾は逆効果
まず初めに言わねばならないことがあります。
「ワードアート」は禁止です。
なぜかと言うと、これを効果的に使っているものを見たことがないからです。
「何か寂しい感じだな...」と思っても、使ってはいけません。
誰もそんなチープな装飾を望んでいません。
それでも「なんか寂しいなぁ...」と思う人はタイポグラフィを勉強しましょう。そういう場合は恐らくテキストの大きさや配置があまりよろしくないのです。タイプグラフィを少しでも勉強しておけば、安っぽいワードアートに頼る必要は自ずと無くなります。

ところで、むやみやたらと文字にエフェクトをかける人が結構います。
虹色エフェクトなどは、もうやめにしましょう。
使っている本人は見栄えが良くなるようにと意図しているのでしょうが、これは逆効果です。ほとんどの人が「ダサい」としか感じないのです。
「虹色エフェクト+創英角ポップ体」とかはもう、典型的な最悪パターンです。


同様に、文字の変形はできるだけ控えましょう。よく文字を縦に伸ばしたり横に潰したりする人がいますが、これも難しいのでやめときましょう。

あと、背景はきちんと考えて設定しましょう。
背景に画像を入れるのは結構ですが、文字が読みやすいかどうかを優先させましょう
文字と背景のコントラストが小さくなると、文字は急激に読みづらくなります
白い背景の上に、薄黄色で淡い文字色の文。
↑こんなテキストはもの凄く読みづらいですよね。

6. 色の組み合わせはよく考えろ
色の効果を軽視する人がいます。
デザインでもファッションでも何でも、「色」が持つイメージというのは思っているよりも大きいのです。
さらに、その組み合わせともなるとセンスがモロに出ます。
なので、色の組み合わせは色彩センスが磨かれる前は自分の感覚で選ばないようにしましょう。
たまに酷い色使いのものがありますが、これは見る者に不快感を与えるどころか、敵意さえ起こさせる可能性があります。笑

一般に、隣り合う色が色相環で正三角形を描く組み合わせ、又は暖色どうし、寒色どうしの組み合わせは合うと言われ、いびつな三角形を描く組み合わせは合わないと言われます。
その他、全体的な明度、彩度などでイメージがかなり変わるので、色についての知識は持っていて損は無いでしょう。

7. 余白は無駄ではない
よく余白を埋めたがる人がいます。
彼らは余白は紙の無駄遣いであって、すなわち悪なのだなどと思っているのです。
余白を埋めることはスペースの、紙資源の、有効活用なのだとでも思っているのでしょうか。
しかし、事実は全くの逆なのです。
余白は空間を構成する上で非常に重要な役割を担います。
マージンの全くとられていない本があれば、読みづらすぎて誰もが途中で捨ててしまうでしょう。
余白をいかに上手く使うかがセンスの見せ所なのです。


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以上のことを頭の隅に置いておくと、だいぶマシなものを作れるはずです。
(まぁ言ってしまえば僕も素人なのですが、一応少しくらいは勉強したつもりです。笑)

しかしこのエントリの内容はペラッペラッなので、もう少しきちんと知りたい方は自分でデザイン本を買って勉強された方がいいと思います。
デザイン本は概して少し値段が高めですが、良い本も多いので買って損は無いはずです。
以下、僕のオススメの本です。

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