2009/09/24

LeopardにTeXを入れる時の覚え書き

TeXを入れてみたけど、ことごとくエラーに遭遇したので解決法を覚え書きしとく。

以前、『LaTeX2e美文書作成入門』という本を買いました。
買っただけでそれ以来全然読んでさえいなかったのですが、今日宿題のレポートを書くのにTeXを使ってみようと思い、この本に付属のCDからTeX関連の色々なものを入れてみたわけです。

本に書いてある通りに設定していき、TeXShopのエディットエリアに

¥documentclass{jsarticle}
¥begin{document}
こんにちは, ¥TeX !
¥[ ¥int dx = x + C. ¥]
¥end{document}

とか打ってみて、「タイプセット」をクリック。
この時は綺麗な文章が簡単に出てくるんだろうと淡い期待を抱いていました。
でも、現実はそんなに甘くなかったんです。
以下、僕の淡い期待を見事に粉砕してくれた3つのエラー。

! LaTeX Error: File `jsarticle.cls' not found.


! LaTeX Error:This file needs format 'pLaTeX2e'
but this is 'LaTex2e'


** WARNING ** Could not locate a virtual/physical font for TFM "rml".
** WARNING ** >> This font is mapped to a physical font "HiraMinPro-W3".
** WARNING ** >> Please check if kpathsea library can find this font: HiraMinPro-W3
** ERROR ** Cannot proceed without .vf or "physical" font for PDF output...


続きで解決法を載せときます。

とりあえず
/usr/local/teTeX/share/texmf/
にあるIs-Rというファイルを削除しましょう。
時代遅れで不必要なファイルだそうです。あるとフォルダ構成いじってもこのファイルに書き込まないとtex側が認識しないので邪魔。

一つ目のエラーについて。
まず、奥村先生のサイトのQ&A掲示板らしきとこに載ってるようにしてみます。

jsarticle.cls (を含む jsclasses パッケージ)が
...../share/texmf/ptex/platex/
にあるのではないでしょうか。その場合は
...../share/texmf/tex/platex/
に移動してください。
.....のところはMacの場合/usr/local/teTeXです。
そして、追加情報。
...../share/texmf/ptex/にあるplatexというフォルダを...../share/texmf/tex/platex/にコピーしてみるとjarticleも使えるようになりました。
この時第2のエラーも消えたような気がします。

あと大事なことは、フォントの設定です(3つ目のエラー)。
Leopardになってからフォントパスに変更があったらしく、シンボリックリンクを貼り直さないといけないようです。
だから、こういう風にターミナルに打ち込んでみる。

cd /usr/local/teTeX/share/texmf/fonts/opentype/
sudo rm *.otf
sudo ln -s /Library/Fonts/"ヒラギノ明朝 Pro W3.otf" HiraMinPro-W3.otf
sudo ln -s /Library/Fonts/"ヒラギノ明朝 Pro W6.otf" HiraMinPro-W6.otf
sudo ln -s /Library/Fonts/"ヒラギノ角ゴ Pro W3.otf" HiraKakuPro-W3.otf
sudo ln -s /Library/Fonts/"ヒラギノ角ゴ Pro W6.otf" HiraKakuPro-W6.otf
sudo ln -s /Library/Fonts/"ヒラギノ角ゴ Std W8.otf" HiraKakuStd-W8.otf
sudo ln -s /Library/Fonts/"ヒラギノ丸ゴ Pro W4.otf" HiraMaruPro-W4.otf


奥村先生のサイトに書いてあるように

新しいProNのほうにシンボリックリンクを張るには次のようにします(これだけではJIS2004字形が使えません。詳しくは QA: 0213:2004対応CMap? での議論を参照してください):
ln -sf /Library/Fonts/"ヒラギノ明朝 ProN W3.otf" HiraMinPro-W3.otf
ln -sf /Library/Fonts/"ヒラギノ明朝 ProN W6.otf" HiraMinPro-W6.otf
ln -sf /Library/Fonts/"ヒラギノ角ゴ ProN W3.otf" HiraKakuPro-W3.otf
ln -sf /Library/Fonts/"ヒラギノ角ゴ ProN W6.otf" HiraKakuPro-W6.otf
ln -sf /Library/Fonts/"ヒラギノ角ゴ StdN W8.otf" HiraKakuStd-W8.otf
ln -sf /Library/Fonts/"ヒラギノ丸ゴ ProN W4.otf" HiraMaruPro-W4.otf


としてはいけません。何でだか知らないけど、「新しいProNのほう」ではうまくいきませんでした。Nつきじゃない方を使いましょう。
これに気づくのにけっこう時間がかかりました;;;

以上で何とかHello World的な文書は出すことができました。


めでたし、めでたし。めんどし。

2 件のコメント:

  1. TeXには苦労させられるよね。しかし、windowsのほうはだれかが「かんたんインストールパッケージ」としてまとめてくれていて、最初からjarticleも使えました。
    むしろ手間取ったのは、派生ツールのtex2htmlでした…

    ていうか、macやlinuxでもその需要あるんじゃないかなと思った。「かんたんインストール」するソフトを作ろうかな。

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  2. それ思った笑

    普通のソフトのように自分のOSにあったパッケージが何個か用意されていて、それをダウンロード・インストールするとすぐ使えるっていう感じになれば良い。

    Macやその他のUNIXシステムにも「誰かがまとめてくれたパッケージ」っていうのは何個かあるよ。
    『LaTeX2e美文書作成入門 改訂第4版』付属のCDにもそういうパッケージの一つが入っていてインストール手順も詳しく載ってた。でも、この本が出た時はTigerが最新バージョンだったのかLeopardではうまくいかなかった。

    TeX環境の構築はシンプルさという観点ではまだまだ成熟しきってないなぁと思う。だから初心者には敷居が高いんだよな...
    ハイクオリティで使いやすく、シンプルなTeXソフトを作ったらビジネスとして成り立つんじゃないかと思った笑
    TeX本体も付いていて、デザイン面でも機能的にもハイクオリティなエディタで、色んな既知の問題は解決されて非常にシンプルに使えるというソフト。あと、図も簡単に作成できる機能が付いてるとなお良し笑

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